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2024.05.12

トピックス

第75回定期演奏会に向けて

第75回定期演奏会に向けて、ソフィー・デルヴォー様とファゴット奏者のアクセル・ブノワ様にメッセージを頂戴いたしました。

ブノワ氏と共演する機会を頂き、大変感激しています。私たちはリヨンの音楽院で初めて出会い、同じ先生に習い、たくさんの音楽体験を共有しました。何年も共演を果たせなかったので、今回のコンサートは我々にとっては特別な意義があります。 いつも彼のファゴットの達人ぶり、特にその美しい音色が素晴らしいと思っています。オーケストラと共に私の能力を最大限に尽くして、ブノワ氏を音楽的にサポートしたいと心から望んでいます。 ジョリヴェのファゴット協奏曲は演奏が非常に難しく、ファゴット奏者にとって非常に要求の厳しい作品です。その理由の大半は技術的な面ですが、作品のスタイルが現代音楽の最先端に立ち、ジャズの影響を受けているためでもあります。 ブノワ氏には、この2つの面のバランスを取ってくれることを期待していますし、彼の演奏はきっと壮大なものになると確信しています。個人的には、非常に “フランス的 “で、さまざまな音色が要求される第2楽章をとても楽しみにしています。これはまさにブノワ氏の得意とするところです。 ベルリオーズの「幻想交響曲」は、いくつかの面で大変面白い交響曲です。その一つは、革新的な物語性を持つ作品であることです。また、ベルリオーズが作曲した1830年から見ると、新しい楽器の導入と幅広い表現効果の探求が当時のオーケストレーションの新境地を開き、さらに、楽章をつなぐライトモチーフや物語性なども興味深い点です。ロマン派的なテーマを持つこの交響曲は、執念、愛、死といった多くの激しい感情に踏み込んでいます。 この曲の様々な楽章を通して、お客様を音楽の旅へと誘うことを楽しみにしています。

 

彼女とジョリヴェを演奏できることを大変嬉しく思っています。音楽的にも個人的にも良い関係や特別なつながりのある音楽家との共演はまったく違う体験です。ソフィーとはリヨンのカルロ・コロンボのクラスではじめて出会い、共に勉強しました。名古屋でソフィーとともに素晴らしい音楽を演奏できることに興奮しています。ファゴット奏者としてこの協奏曲を熟知し、難しさを理解し、オーケストラやソリストとの接し方を熟知している指揮者がいることは、ソリストとして大変光栄なことです。 愛する日本、とりわけ名古屋という多くの友人たちがいる街でフランスの音楽、ジョリヴェを演奏できることを嬉しく思います。名古屋の聴衆は非常に見識が高く、この曲を気に入ってくださることでしょう。 ファゴット奏者として、ファゴットの最も難しい協奏曲のひとつとして知られるジョリヴェを演奏することは夢であり、大きな挑戦でもあります。 私にとってジョリヴェのファゴット協奏曲はとても個人的な物語のように感じます。レチタティーヴォのカデンツァで始まり、様々な雰囲気を作り出しながら、ファゴットという楽器の全音域を用いて物語を、まるで人間の声のように語っていきます。ジョリヴェはきわめて正確に指示を書いていますが、それでも音楽には解釈の自由があります。 ソフィーは幻想交響曲から美しい色彩をたくさん引き出してくれるでしょう。多くの指揮者はこの曲の劇的なイメージやジェスチャーに焦点を当て、美的な価値を置き去りにしがちです。しかしソフィーはウィーン・フィルの管楽器奏者という素晴らしいバックグラウンドを持っています。幅広いダイナミクスを彼女が強調し、いくつもある美しい管楽器のソロを際立たせてくれるに違いありません。

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